あくまでの私の主観ですが……
何を思ったか、最近「To LOVEる」を最初から読んでみました(今まで目にしたことはあっても、ちゃんと読んだことはなかったので)。
するとまぁつまらない。
この作品に関しては、なんでそう感じるかというのもわかりやすいですね。
ストーリーや展開を楽しむ作品でないのはわかるんですが、「キャラを眺める作品」としても疑問符が付きます。素晴らしいキャラが多いのにそう感じてしまう原因は、キャラが多すぎ+序列が明確にできていないことだと思います。
1.ララ
おそらくメインヒロイン。競馬風に表現するなら本命◎。
キャラも立っていて、その言動によって展開に動きも出るので、完成度が高いキャラクターだと思います。特に文句をつけるところはなし。
2.春菜
こちらもメインヒロイン級……のつもりで作られたキャラだと思われるんですが、いかんせん味が薄すぎる(キャラが立っていない)。自分から行動を起こすわけでなく、どちらかといえば受け身のキャラのため、余計に存在感が薄い。
To LOVEるがつまらないと感じる原因の半分はこいつ。
3.蜜柑
主人公である結城リトの妹キャラということで、恋愛レースに参加しないポジション。
しかし脇役としての見事な働きっぷりが光る。立ち位置と言動がマッチした、完成度の高いキャラ。
4.天条院沙姫
脇役の中ではかなり早めの登場となるが、終始言動がスベりまくっているキャラ。
To LOVEるがつまらない原因ナンバー2だと思う。
早い内から出ているキャラにも関わらず、To LOVEるのWikipediaには項目すらないという有様。
5.ヤミ
キャラの完成度は高いが、展開的にはだからといってどうもしない、なかなか中途半端なキャラ。Wikipediaによると、ダークネスのメインヒロインらしい(これを書いている時点では、ダークネスはまだ見ていません)
6.古手川唯
個人的に一番好きなキャラ。わかりやすい、スタンダードなツンデレキャラなのがいい。ただし、キャラの完成度の割に作中の序列は低く、登場回数は少なめ。非常にもったいない。
↑好きなキャラなので画像を貼ります。初登場は2年生になってから(6巻の後半)と、割と遅め。
これ以降にも多くの女キャラが登場しますが、全部「蛇足」と一括りにしていいと思います。いくらハーレム系ラブコメだからって、キャラを増やしすぎだと思います。序列的には「ララ=春菜>その他大勢」としたつもりなんでしょうが、先述の通り春菜のキャラの薄さによってララ一強になってしまっています。なので、ララが好きな人は楽しく読めて、それ以外の人には楽しめない作品になってしまっているのではないでしょうか。
ここで、最近の同ジャンル代表作である「ぼくたちは勉強ができない」と比較してみましょう。キャラの数と登場ペース共に、To LOVEるに比べるとかなり緩やかです。私としてはこのくらいのペースがいいんじゃないかなと思います。もっと少なくて遅くてもいいくらい。序列もうまく描けていると思います。「文乃=理珠>うるか>先生>あしゅみー先輩」という予定だったと思われますが、理珠が下がってうるかが上げ、先生がかなり上げ、という感じになっているように見えます。この辺の変更は、創作中の方針転換だったりキャラ人気による影響だったりが考えられますが、実際はどうなんでしょうか。
さすがにあしゅみー先輩ENDはないでしょうが、あしゅみー先輩のキャラ自体はかなりよくできていて、創作的には便利なキャラっぽい。
この記事の趣旨は、別に「To LOVEる」を叩きたいわけでも「ぼく勉」を上げたいわけでもなくて、「キャラが整理できてない作品はつまらないことが多いよね」ってことです。マンガ以外でもそうです。
ちなみに私は、海外ドラマ「ゲームオブスローンズ」は序盤からキャラ多すぎで理解できずに投げてしまいました。なんでこれが大人気なのか今でもわかりません。この記事で偉そうな講釈を長々と垂れましたが、もしかしたら私の頭が悪いだけかもしれません。
※追記
これを書いた数日後に、To LOVEるを読み終えてダークネスを読み始めたんですが、一気にストーリーマンガになっててびっくりしました。それと同時にキャラの序列もはっきりして、普通におもしろいです。一番の要因はやっぱり春菜の扱いが「はっきり脇役」になったことだと思います。
ただし無印の方を読んでいないと人間関係を理解できないので、無印とダークネスはセットで考える必要がありそうですが。